ソフトバンク和田毅投手(36)が「松坂世代」を代表して来季、最年長最多勝を狙う。9日、熊本県嘉島町で行われた「がんばろう熊本 復興野球教室in嘉島」で野球少年を指導。「まだまだ復興途中なのに子供らの目がキラキラしていた。勇気をもらった」と気持ちを奮い立たせた。

 ソフトバンク以外にも巨人、DeNA、ヤクルトなどの現役選手と、プロ野球OBの総勢16人が、熊本県内の小中学生21チーム約340人を指導した。同い年の巨人・杉内も参加。和田は「久しぶりに同世代と一緒になれた。今は違うチームだがお互いに高め合う仲」と笑みを浮かべた。戦力外を通告された松坂、村田の移籍先が決まらないことには「寂しいというよりつらい。まだまだ力はあるのに、年齢的な面でも契約してもらえないようになっている。それはメジャーでも経験してきた。しっかりとボクも結果を残さないといけない」と自分にムチを入れるように言葉を続けた。

 同世代を結果でけん引するつもりだ。すでに史上初の「37歳シーズン180イニング」を来季の目標に掲げている。さらに「1年間ローテーションをしっかり守って(15勝で最多勝投手になった)昨年のような結果を残したい」。来季最多勝となればプロ野球最年長記録の37歳下柳(阪神05年15勝)に並ぶ。

 「ボクがしっかりとできるというところを見せないといけない」。年齢的にも厳しさを感じながら「世代代表」ベテランは飽くなきチャレンジを続ける。【浦田由紀夫】