西武高橋光成投手(20)が23日、メットライフドームで契約更改交渉を行い、150万円ダウンの2150万円でサインした。

 今季は右肩の違和感もあり、7試合で3勝4敗、防御率4・12。不本意な成績に終わった。それでも直前までプレーしていたオーストラリア・ウインターリーグで手応えをつかんだとあり、ダウン更改にも表情は暗くなかった。

 「自分はいつも1球1球、力を入れすぎて投げている部分があった。(オーストラリアでは)軽く投げてもバッターの反応が差し込まれている感覚があって。全力で投げなくてもこれだけバッターと勝負できるんだと感じました」。

 シーズン中から右肩違和感解消のためにウエートトレで肉体を強化し、フォームの見直しを図ってきた。それが球のキレにつながったのは確か。だがそれ以上に巨人への移籍が決まった野上亮磨投手(30)からのアドバイスをしっかり理解できるようになったことが大きいという。

 「直前のボールで変化球を投げてバッターの頭に印象づけるとか、いろいろなバッターとの駆け引きの中で(直球を)軽く投げてもファウルが取れる。野上さんが『ストレートでも緩急をつけるんだよ』というのをずっと言ってくださっていたんですけど(日本では)その感覚が分からなくて。シーズン中は結果も求められるので、その部分ができなかった。でもオーストラリアでいろいろ試せて、良い感覚が自分の中でつかめたと思います」。

 その野上とは今年1月に続き、来年1月も自主トレをともにする。「野上さんは今年1年ケガしている間も連絡をくれたり、気にかけてくれていたので。その恩返しではないですけど、自分も結果を残して1人立ちできるようにしたい。でもまだまだ学ぶことはたくさんあるので、この自主トレでも普段の生活から野上さんを観察して、いろんなところを盗んで、自分のものにしていきたい」。ケガせず1年間ローテーションを守り抜くために、まだまだ先輩から学ぶ姿勢だ。(金額は推定)