阪神金本知憲監督(49)と日刊スポーツ評論家の三浦大輔氏(44)との宜野座キャンプでの対談。打線のカギを握る選手として、新外国人のウィリン・ロサリオ内野手(28=韓国・ハンファ)もテーマの1つとなりました。【取材・構成=宮下敬至、酒井俊作】

  ◇   ◇

 三浦大輔氏(以下三浦) 連日、新聞などを見ていると、ロサリオ選手がにぎわしています。どんな印象を持たれていますか。

 金本監督(以下金本) 最近、阪神に来た外国人のなかでは、一番振れる。

 三浦 韓国であれだけ打率も残してます。長距離砲として期待していますか。

 金本 もちろん、ウチはやっぱり、ホームランを打てる選手がいないからね。1人、2人と欲しいし、そういう意味でもね。でも、一番期待しているのは、チャンスでどれだけ打つか。

 三浦 阪神は昨季、優勝した広島との10ゲーム差をどう埋めるかになります。

 金本 一番勝てない理由は守備のミスと攻撃力。大砲がいなくて得点力不足。去年、チーム打率もギリギリ4位。得点力の弱さを、どう解消するか。ロサリオに頼りたくなるよね。

 三浦 ロサリオ選手がしっかり軸を打ってくれたら得点力は上がりますよね。守備もいいんですよね。

 金本 うまい。元捕手だからね。肩も強い。ファーストだけど、一塁ゴロでゲッツーは取れると思う。自分で「三塁もできる」と豪語しているから(笑い)。

 三浦 シーズン中、どこかで捕手という考えはありますか。

 金本 基本的にはない。ただ、捕手2人制でいけるかなという考えはあるね。

 三浦 捕手は、万が一の故障も考えないといけません。緊急事態もあります。

 金本 だから(キャンプ中に)「1回、ブルペンで受けておけ」というのは言おうと思っている。

 金本 ウチは捕手の打力が弱いから、中盤以降に代打を出さないといけない。3人制でないと、なかなか捕手に代打を出しにくい。

 三浦 そうですよね。何かあったときの1人ですよね。そう考えればロサリオ選手の存在は大きいです。

 金本 本当に大きいよ。