ヤクルトのバレンティンが推定飛距離140メートル弾を含む場外アーチ2発で、オープン戦開幕前の総仕上げを終えた。浦添キャンプのランチ特打で快音を連発させ「シーズンに向けての準備はできてる。明日開幕でも大丈夫だよ」と笑った。

 昨季96敗の雪辱に燃える。例年なら本塁打王獲得を豪語するなどして士気を高めるが「去年ああいうシーズンになった。個人タイトルは関係ない」と真顔で説く。キャンプでは声出しやダッシュなどにも精力的。5日の野手の食事会前には、別メニュー調整のため外出禁止だった大引の参加を「結束を深めたいから認めてくれないか」と小川監督に直訴し、「チーム全体のことを考えている」と喜ばせた。今日の阪神戦(浦添)は4番指名打者の予定。「チームが良い方向にいくようにプレーするだけ」。持ち前の陽気さとパワーに、フォアザチームの精神が加わった今年のバレンティンの破壊力は、きっとえげつない。【浜本卓也】