脳腫瘍からの再起を目指す阪神横田慎太郎外野手(22)が24日、高知・安芸市の阪神2軍キャンプでリハビリ開始後3回目の屋外フリー打撃に臨んだ。

 横田が打撃ケージの中に入ると、スタンドのファンから「頑張れー!」とたくさんの温かい声援が飛んだ。阪神坂井信也オーナー(70=阪神電鉄会長)と掛布雅之オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA、62)が見守る中、約20分間で86スイングを行い柵越え1本。横田の打球が右中間に飛び込むと、スタンドから大きな拍手が送られた。

 掛布SEAは、2軍監督時代に指導していた“愛弟子”の姿に「あそこまでバットを振れる横田っていうのは、非常に僕自身うれしかったよね。矢野監督が『今日は力んでいました』って言ってたけど(笑)でも力むくらい元気だってこと、いいことだよね」と目を細めた。横田の今後について「大きな病気をしてきちっとした形で復活させるということは、プロ野球としてすごく大切なこと。そういう部分ではこれから横田がやる野球っていうのは横田自身にとっても、阪神という球団にとってもすごく意味の大きなものになるんじゃないかな。だからずっと諦めずに、時間をかけて、復活してもらいたい。急いでほしくないね」。大ケガから復活した元巨人吉村禎章(54=巨人打撃総合コーチ)らの名前を挙げながら、横田に焦らず一歩ずつ復活に向かうことを望んだ。

 横田も「自分に負けたり、諦めたら終わりだと思う。絶対自分に負けないように練習するのが一番大事。(掛布SEAに)教えてもらったことはずっと生きる。頭で整理して練習に取り組んでいこうと思います」と真っすぐ目で話した。