関大が先発・肥後皓介投手(3年=広陵)のリーグ戦初勝利で、3戦ぶりの白星をあげた。2回に先制を許すも、その後は要所を抑えて9回7安打1失点で投げ抜いた。

 今秋ドラフト候補のエース山本隆広投手(4年=桜宮)が右肘の剥離骨折で今季はまだ登板できず。チームも同大戦、立大戦と続けて勝ち点を落としていた。肥後は9日の同大との3回戦で、8回まで無失点を続けるも、9回にサヨナラの2点適時二塁打を浴びた。「勝ち点を2つ落として悔しい思いをしていた。同志社に負けて最後まで投げたいと思っていた」。

 4日前にはアドバイザリースタッフを務める元阪急の山口高志氏(67)から「顔が三塁ベース側に向いているから、一塁ベース側に」とアドバイスをもらった。27日に、早瀬万豊監督(59)から先発を告げられた際には「完封を目指します」と初めて宣言。完封はならなかったが、サヨナラ負けの悔しさを晴らした。

 早瀬監督は「今日は大きかった。ここでずるずる行ってしまうと。この勝ちは大きいと思いますね」と勝ち星の大きさをかみしめた。昨秋リーグ王者が、この勝利をきっかけに上昇する。