BC栃木の村田修一内野手(37)が、古巣相手に劇的な独立リーグ第1号を放った。

 右太もも裏の影響で、前日11日に続きスタメン落ち。だが、1点ビハインドの9回2死二塁で最大の見せ場が訪れた。

 カウント2-2から育成左腕の田中大の真ん中に入ったスライダーを捉え、左中間スタンドに逆転2ランを運んだ。独立リーグに身を置いてからの初本塁打が逆転の決勝弾。「5割で走れない」と言うように全力で走れる状態ではなく、ゆっくりとダイヤモンドを1周したが“男・村田”の生き様を示す1発だった。11日の試合後には古巣巨人との再会に「良い刺激をもらった。また野球を頑張ろうと思いました」と受け止めたが、波瀾(はらん)万丈の男にふさわしいドラマチックなホームランを届けた。

 お立ち台では「本当に打った自分が一番、びっくりしています。これだけのファンの方が観に来てくれて、足の状態は良くないですけど、本当にいいところで僕のバッティングができるように最善を尽くして、今日の最善を尽くして、日々野球をやっている中で声援が力になっている。声援がホームランを打たせてくれたんじゃないかと思っています。若い選手とともにBCリーグで毎日泥だらけになりながら、野球とひたむきに向き合っている最中なので、これからも応援よろしくお願いします」と話し、大歓声を浴びた。