期待の若手先発陣が総崩れだ。中日は日本ハムに13失点の大敗。柳裕也投手(24)が試合を壊した。2回は1死も奪えないまま5連続長短打を許し、計6失点でKO。「情けない。これが僕の実力なので、それに向き合ってやるだけです」とがっくりだった。

 また札幌ドームで悪夢を見た。新人だった昨年3月2日のオープン戦でも、1回終了後に右肘痛を訴え降板。出足でつまずく長期離脱で、新人王の目標も断たれた。この日はストライクゾーン付近で勝負を挑んだがことごとく打ち返された。

 失意の右腕と対照的に森監督はさばさば。「2回で終わっちゃった。1点差でも10点差でも負けは負け。やっちゃったものは仕方ない。明日に持ち越さないようにね。引きずるような負け方じゃないから」。ただ最後には「打たれた投手以外は」と柳と、満塁被弾の岡田に猛省を促した。

 指揮官も頭が痛い。先発陣は山井、松坂、吉見のベテランと助っ人ガルシアが奮闘する一方で、台頭を見込んでいた若手の「ドラ1トリオ」が総崩れ。開幕投手の小笠原は2軍調整中で、鈴木翔はまだ1軍登板もしていない。唯一、開幕からローテを守ってきた柳も背信を続けている。

 柳の次回登板について指揮官は「投手コーチに聞いて」と濁したが、2軍再調整もあり得る。若手の一本立ちなくして、上位躍進はあり得ない。【柏原誠】