西武中村が、8試合ぶりのスタメン出場で2本塁打を放った。1試合2本塁打は17年7月3日の日本ハム戦(東京ドーム)以来、約1年ぶり。通算360号は、村田修一に並んで歴代27位タイ。試合は今季初の引き分けに終わった。

 0-2の5回無死、オリックス先発金子の142キロ直球を右翼席へ運んだ。さらに2点を追う7回1死一塁、初球の128キロチェンジアップを左翼席へ“おかわり”。2ランで同点とし、ベンチ前で捕手炭谷とお辞儀ポーズをすると笑顔を見せた。2本塁打を放ったオレンジ色のバットは、交流戦終盤に炭谷から贈られ、練習で使用していたもの。今季は開幕から先発出場を続けていたが、左肩痛で2軍も経験。さまざまなバットを手に取り試行錯誤をしている中で、普段よりも軽いバットが運命の1本となった。「(炭谷)銀仁朗が念を込めてくれたので、打てました。打てて良かったです」と話した。

 ▼中村が2、3号と2打席連発。1試合2本以上のマルチ本塁打は昨年7月3日日本ハム戦以来で現役最多の通算37度目。マルチ本塁打の最多記録は王(巨人)の95度、パ・リーグ記録は門田(ダイエー)の59度だが、西武で37度は清原に並び最多回数となった。なお、金子からは10、11本目で、中村が10本以上打った投手は金子が初めて。