富士大(北東北)が決勝で東北福祉大(仙台6大学)を6-2で下し、2年ぶり3度目の優勝を果たした。2点を追う4回に押し出し四球で1点を奪い、続く9番浜竜太郎内野手(4年=佐久長聖)が逆転の2点右越え二塁打を放った。「去年の決勝は福祉大に7点差をひっくり返されている。絶対負けたくなかった」。6月の全日本で14年ぶりに優勝した難敵を撃破し、10月27、28日に行われる明治神宮大会東北地区代表決定戦(ヨーク開成山スタジアム)の出場を決めた。

 意地の復活だった。浜は昨年の春秋通じて二塁手の定位置を確保したが、今春は調子が上がらずリーグ戦はベンチ外に。それでも気持ちを切らさなかったのは「秋に見返してやろうとしか思っていなかったから」。全体練習後も後輩に投げてもらってフリー打撃で調整を続け、大会前にベンチ復帰が決定。決勝は3安打3打点で存在感を示した。「やっと戻ることができた。チームの勝利に貢献したかった」と胸を張った。

 全日本は中京大(愛知)に初戦敗退した。浜はボールボーイで敗戦を迎え「チームが負けた以上に試合に絡めなかったのが悔しかった」。大学最後となる今秋のリーグ戦で10連覇を達成し、再び全国制覇を狙う。「1度も大学日本一になれてない。ラストチャンスで取れるように」。福祉大を撃破した勢いを、逆襲の秋につなげる。【高橋洋平】