リリーフで阪神の一時代を築いた藤川が、また金字塔を打ち立てた。4点リードの7回に登板。2点を失うなど本調子ではなかったが、1死二塁で宮崎から外角速球で見逃し三振を奪い、救援登板だけで通算1000奪三振に到達した。人知れず、球団史上初の快挙。さらに2死一塁でロペスを空振り三振に仕留め、上積みした(先発登板を含めると、通算1093奪三振)。

 通算224セーブは球団史上最多の好記録だ。新たに節目の数字に達した。往年の「火の玉ストレート」がよみがえりつつある。この日は最速151キロを計測するなど150キロ台を連発。ホップする球筋を描く。金本監督も19日に各球団のセットアッパー、クローザーを見渡して「球児くらいじゃないかな、一番安定しているのは」と信頼感を寄せる。

 桑原が本調子ではなく、マテオは2軍調整中。守護神ドリスにつなぐ役回りとして、貴重な右腕が勝負の後半戦をフル稼働する。