今秋ドラフト1位候補のパナソニック・吉川峻平投手(23=関大)が来季、メジャーリーグに挑戦する意向であることが16日、分かった。ダイヤモンドバックスが獲得意思を示しており入団が濃厚。今月末に球団側と獲得交渉を行う見込み。

 吉川は最速148キロの直球とシンカーが武器の長身右腕。関大北陽時代に甲子園出場はなかったが、関大では1年春からリーグ戦に出場。パナソニックに入社すると1年目から活躍し、2年目の今年は毎試合多くのスカウトが集結し、ドラフト1位候補として国内12球団の注目を集めていた。

 複数の関係者によると、吉川は今年4月にはメジャー挑戦の意向を示しており、本人のメジャー志向は強いとみられる。社会人の有力ドラフト候補が国内球団を経由せずにメジャー挑戦したのは、08年にレッドソックスと契約した田沢純一のケースがある。アマチュア選手が国内ドラフトを拒否して海外でプレーした場合は、その選手が日本に帰国しても高校出身選手は3年、大学・社会人出身選手は2年獲得しないという「田沢ルール」と呼ばれる申し合わせがある。

 ◆吉川峻平(よしかわ・しゅんぺい)1995年(平7)1月24日、大阪・吹田市出身。佐竹台ストロングアローで軟式野球を始め、高野台中では千里山ボーイズに所属。関大北陽では3年夏の大阪大会で、エース兼主将で16強。関大では1年春からリーグ戦に出場し、エースを務めた4年秋にリーグ優勝。パナソニックでは1年目の昨季から公式戦に出場。昨冬は社会人選抜として、アジア・ウインターリーグ(台湾)に出場した。最速148キロ。183センチ、78キロ。右投げ右打ち。