西武打線が初対戦のソフトバンク・ミランダに沈黙した。落差のあるチェンジアップ、フォークにバットが当たらない。8三振は全て空振り。かと思えば、最速150キロの直球をズドンと決められた。

2回り目からは追い込まれる前に積極的に打ちにいったが、ゴロとフライ。8回まで3四球のみに封じられた。ノーヒットノーランの屈辱がよぎった9回、先頭秋山が右越えにチーム初安打。1死二塁から浅村が右越えに適時二塁打で完封も免れたが、今季最少の2安打に終わり、2位との直接対決に連敗した。ゲーム差を6に縮められた。

辻監督は潔かった。「あんなに変化球が多いとは。良い投手。チェンジアップが低めに落ち、うまくタイミングを外された。打者も必死にやっている。今日は完敗です」と認めた。

光明は9回。秋山は、それまでの3打席から「アプローチを変えよう」と、ややベースから離れて立った。結果につなげ「また対戦する。4打席目は風景を変えました。他の選手の参考にもなればいい。たとえ凡打になっても、それまでと違う凡打になればいいなと思って」と言った。転んでも、ただでは起きない。生きたデータを手に入れた。【古川真弥】