阪神岩貞は反省ばかりの7勝目だ。立ち上がりは2死を取ってから2四球が絡んで2失点。怪しい空気が漂った。だが、2回以降はさすがの修正力を発揮。コーナーを突き、丁寧に堂々と勝負した。

「初回からあやうくゲームをぶち壊すところでした。勝たせていただいて、野手の方に感謝です」

ただ、終わってみれば7回5安打2失点。先発の役目は果たした。甲子園では9試合で防御率1・64と安定感はピカイチだ。「コントロールミスで打たれたりはしたんですけど、その後はインコースを突っ込んでいったり、ボールに勢いもあった。最後のイニングはバテましたけど、1試合トータルで考えればナイスピッチングでした」と金本監督からもたたえられた。

メッセンジャーが2軍調整となり、左のエース格への期待は一層高まる。「どんな状況でも先発は役割を果たさないといけない」。淡々と語る岩貞が頼もしい。