育成選手が躍動し、来季の支配下登録へアピールに成功した。

16年育成ドラフト4位入団の白組の坂本工宜投手(24)は6回から登板。最速146キロの直球とスライダーを組み合わせ、2イニングを1安打1奪三振で無失点に抑えた。

関学大準硬式野球部出身の右腕は「前の登板(1日の紅白戦)よりもストレートがよかったですし、スライダーでストライクもとれた」と投球に手応えを示し「来季、戦力となれるようにこのキャンプが重要ですし、何とか印象づけたかった。監督、コーチは初めて僕のことを見られると思うのでアピールしたい」と鼻息を荒くした。

17年育成ドラフト4位で羽黒高から入団の田中優大投手(19)は、紅組で6回の1イニングを無安打1奪三振無失点。身長183センチながらサイドハンドから右腕を鋭く振り、150キロを計測した。先頭から2四球と制球に苦しむも後続を断ち切り「2ストライクに追い込んでからが課題。(150キロは)初めてです」と初々しく振り返った。

野手では16年育成ドラフト2位で磐田東高から入団の加藤脩平内野手(19)が紅組の「9番一塁」でスタメン出場。3点を追う2回2死一塁、白組先発の今村から右前打でチャンスを広げ、重信の2点適時三塁打を呼び込んだ。

将来性豊かな原石の活躍に原監督も「俺は別に育成どうのこうのとはあんまり思っていない。みんな横一線で見ているから、あまりそういう意識はない。この前(1日の紅白戦)より、田中君もそうだし、坂本君もはるかによかった。(育成から今季支配下登録された)松原もいいし、加藤もヒットを打った。結果が出ると、選手たちはよりエネルギーになると思いますね」と目を細めた。