ポスティング制度でメジャー移籍を目指す西武菊池雄星投手(27)が、米国で自主トレを継続しながら、昨年のエンゼルス大谷と同じように複数球団との直接交渉を検討していることが分かった。

GM(ゼネラルマネジャー)会議の最終日となった7日(日本時間8日)、菊池の代理人を務めるスコット・ボラス氏の事務所関係者らが「12月におそらく5~6球団と会うことになるだろう」と、今後の交渉プランを明かした。

申請締め切りとなる12月5日までの手続きが終了次第、菊池は渡米。ロサンゼルス郊外にあるボラス氏の事務所などで話し合いを行い、球団の絞り込み、交渉日程を煮詰める予定だ。関係者によると、滞在期間は未定ながら、同地では最新機器を完備した同事務所の専用施設でトレーニングを継続。「ミーティングとトレーニングを並行して進める」ことになりそうだ。

昨年の大谷は書類選考で絞り込みを行い、最終的には2日間で7球団と面談し、エンゼルス入りを決断した。もっとも、菊池の場合「タフ・ネゴシエーター(手ごわい交渉人)」として知られるボラス氏が窓口なだけに、交渉期限ぎりぎりまで長引く可能性は高い。だが、たとえ交渉が長期化しても、練習施設があれば体調管理に不安もない。

菊池は近日中にも渡米し、メディカルチェックを受けて、一度帰国。正式手続き後に再渡米して、具体的な交渉段階へ踏み出すことになる。(カールスバッド=四竈衛、斎藤庸裕)