嘉弥真に続くぞ! ソフトバンクの若手左腕が12日、宮崎秋季キャンプで打撃練習に登板した。中継ぎ枠での来季1軍入りを猛アピール。この日は朝から小雨が降り続け、肌寒さに包まれたが、アイビースタジアムのマウンドでは若手左腕が熱い火花を散らした。

2年目の古谷は三森相手に50球投げ、安打性はわずか2本。「よかった。低めにも投げられたし、フォームも安定してきた」と手応え十分。江陵時代から最速154キロ左腕と注目された古谷への期待は高く、ブルペンで工藤監督から密着指導を受けた。

昨年のドラフト5位・田浦は、同3位の増田が相手。昨夏の甲子園では、秀岳館VS横浜として対決した。この日も45球を投げ、安打性は0本。最後のファウルで、増田のバットは折れた。「ストライクがあまり入らなかった」と反省も、森ヘッドコーチは「チェンジアップ、スライダーが独特。おもしろい」と評価した。

4年目の笠谷、来季から育成契約予定の笠原もアピール。育成の島袋はトルネード投法を封印し、制球力が上がった。島袋は「体の動きをよりよくするため。(トルネードへの)未練は全然ない。1イニングを思い切り投げられるように」と巻き返しを誓う。

来季の左の中継ぎは、今季67試合登板の嘉弥真が当確。モイネロには、サファテ復帰後の外国人枠争いが待っている。今年のドラフト枠で指名した投手は、5人すべて右。リーグ優勝奪回、3年連続日本一には若き中継ぎ左腕の台頭が不可欠だ。工藤監督は「1人1人にいいきっかけを与えてあげたい。出てきてほしい」と、この秋にヒントを与えて回る考え。秋季キャンプ残り4日間も、オフも、1軍中継ぎ枠を巡る争いは続く。【石橋隆雄】