ソフトバンク工藤公康監督(55)が15日、選手に冬の宿題を課すことを明かした。キャンプ地の宮崎で今季V逸の悔しさをあらためて吐露。「やっぱり、来年は優勝するしかないよね。2位じゃダメなんだ」。リーグ連覇を逃し、西武に6・5ゲーム差をつけられた2位。下克上で日本一にはなったが、悔しさは消えない。

来季は契約最終年となる。それだけにV奪回への思いは募る。晩秋とはいえ、南国の太陽に照らされ練習に励む選手たちを見ながら、覇権への意識を高めたようだ。来季への布石も打つ。1軍選手には自らがメモした個々人向けの「オフの課題」をファイルにして配布する予定。「(打者は)筋力アップと素振り。全員の課題としては筋力アップと瞬発力のアップを目指してもらいたい」。すでに来春のキャンプでは走り込みメニューの強化を描いており「きついけど、どんどん走り込んでもらいたい」と話した。

クライマックスシリーズ(CS)直前には「(CSで)負けたら秋のキャンプは徹底的に走り込みをやらせる」と、選手たちに宣言すると、チームは日本一まで上り詰めた。小中学生に配布される「夏休みの友」ならぬ、工藤式「冬休みの友」でオフの課題も植え付け、雪辱のV奪回を目指す。【佐竹英治】