オリックスのドラフト4位・富山凌雅投手(21=トヨタ自動車)が7日、大阪市内にある青濤館に入寮した。祖父から高校入学時や社会人になった時などにプレゼントされたという本を数冊持参した。

印象に残っている本のひとつに九州国際大付時代の恩師でもある若生正広氏が書いた「日本最強右腕の原点」を挙げた。若生氏は東北高の監督としてダルビッシュを育成した名監督。富山は「ダルビッシュさんがどうやって成長したのか、本を読んで勉強しています」と話した。

富山は既婚者で、生まれたばかりで7カ月の子どもがいる。しかし、「最初が大事」と野球に集中するため、1年間限定で入寮を決断。家族は実家のある名古屋に残してきたという。「ちょっと迷ったんですけど、野球で養っていかないといけない。1年目が大事なので」と覚悟を決めた。「娘に忘れられたらいやなので、毎日テレビ電話をして覚えてもらえるようにしたい」。妻子あるルーキーが1年目からがむしゃらに野球に打ち込む。