阪神が11日、西宮市内の球団事務所で年明け初めてスカウト会議を開催し、今秋ドラフト上位候補として大船渡(岩手)・佐々木朗希、創志学園(岡山)・西純矢、横浜・及川雅貴、星稜(石川)・奥川恭伸の4投手(いずれも2年)をリストアップしていることが分かった。畑山統括スカウトが明言した。今年は高校生投手が豊作で、とりわけ剛腕の4人を徹底マークする方針だ。

今年のドラフトは高校生投手を重点的にチェックする方針だ。この日、スカウト会議を開催。1日に就任したばかりの畑山統括スカウトが「西君だったり佐々木君、及川君、奥川君あたりは、どの球団も上位候補として見ていくことになるでしょう。ウチもそういう形で見ていくことになると思います」と話した。

約150人のリストで最上位に位置づけるのは剛腕たち。創志学園・西はオリックスからFAで加入した西の親戚。昨夏の甲子園で完封し、毎回の16奪三振の快投で力量を高く評価する。スケール感では最速157キロを誇る大船渡・佐々木に注目。横浜・及川は貴重な左腕で最速153キロをマーク。星稜・奥川は昨秋の明治神宮大会で落差の大きいフォークを操り、評価を上げた。

畑山統括スカウトは「例年よりは、明らかに投手の割合が多い。基本は担当スカウトが上位候補と言われる投手は、しっかり見ていくと思う」と話し、4投手を中心に徹底マークする方針だ。

阪神投手陣は若手の才木、望月が1軍で結果を残し、藤浪や岩貞、小野らと次代のタイガースの一翼を担う。今秋ドラフトでは投手強化も視野に入れ、高校でピカイチの実績を誇る候補に熱視線を送る。有望な好投手の指名へ。抜かりなくチェックを重ねる。

◆西純矢(にし・じゅんや)2001年(平13)9月13日、広島県生まれ。小学2年から鈴が峰レッズで軟式野球を始め、阿品台中ではヤング広島に所属。中2夏に全国優勝。3年時にNOMOジャパンに選出された。創志学園では1年春からベンチ入りし、2年夏に甲子園出場。2年春から背番号1。184センチ、79キロ。右投げ右打ち。

◆佐々木朗希(ささき・ろうき)2001年(平13)11月3日、岩手・陸前高田市生まれ。高田小3年から野球を始め、11年の東日本大震災で被災。大船渡に移住し猪川小に転校。大船渡一中では軟式野球部に所属し、Kボール選抜で全国大会出場。大船渡では1年夏からベンチ入り。甲子園出場はまだない。189センチ、81キロ。右投げ右打ち。

◆奥川恭伸(おくがわ・やすのぶ)2001年(平13)4月16日、石川県生まれ。宇ノ気小3年から宇ノ気ブルーサンダーで野球を始め、宇ノ気中では軟式野球部。全国中学校軟式野球大会で優勝。星稜では1年春からベンチ入りし、2年春夏連続で甲子園出場。今夏のU18日本代表に2年生で唯一の選出。183センチ、82キロ。右投げ右打ち。

◆及川雅貴(およかわ・まさき)2001年(平13)4月18日、千葉県生まれ。小学3年で野球を始め、13年千葉ロッテマリーンズジュニアに選出。八日市場二中では、匝瑳リトルシニアに所属。3年時にU15日本代表に選ばれた。横浜では1年春からベンチ入りし1年夏、2年夏に甲子園出場。183センチ、74キロ。左投げ左打ち。