ヤクルトのドラフト1位清水昇投手(22=国学院大)が12日、埼玉・戸田球場で行われた新人合同自主トレで、早くも2度目のブルペンに入った。小川淳司監督(61)らが見守る中、捕手を立たせて40球を投げ込み、順調な仕上がりをアピールした。

小雪の舞うブルペンで熱気あふれる「御前投球」を披露した清水が、冷静に感想を口にした。「(監督は)あまり気にせず『いつも通り』のペースでできたかなと。1月の前半はバランスを意識すること。球の勢いや回転を意識しました。悪くないと思います」。

合同自主トレ2日目となる9日に、今季の新人最速でブルペン入り。投げ急ぎを危惧する声も聞かれたが、当人は冷静そのものだ。「大学の監督さんからも『早い』と言われたけど、自分のペースなので問題ないです。『いつも通り』を繰り返すことで、『いつも通り』のレベルが上がってくると思うので」。

自信には裏付けもある。11日のNPB新人研修会。史上最多407セーブを誇る元中日の岩瀬仁紀氏(44)が、講演の中で「自分の持っている力以上を出そうとすると、ケガをしたり、空回りする」と訓示。常々「いつも通り」を口にする清水は、大先輩の言葉に、自らの信念が間違っていないことを確信した。今後はスタッフらとも相談しながら、捕手を座らせた本格投球に入る見通しだ。