新球解禁だ。ロッテのドラフト2位、東妻勇輔投手(22=日体大)が新人合同自主トレ3日目の13日、プロ初のブルペン入り。立った捕手に21球を投げ込んだ。「変化球もいいですか?」と自ら切り出して投げたのはカーブ、スライダー、スプリット。そして20球目に「シュートいきます!」。切れ味鋭い新兵器をお披露目した。

井口監督の助言で導入を決めた。12月4日の新入団発表会の日、新人と監督で昼食を囲んだ。めったにない“質問タイム”。印象に残ったのは「打者として、シュート系のインコースに食い込んでくるボールが一番いやだ」という意見だった。もともと直球がナチュラルシュートする東妻は「意図的に投げたい場面で投げられれば。もう1つ新しい扉というか、余裕を用意しておきたい」と習得に入った。

外に逃げるスライダーを生かすためにも、右打者を内に踏み込ませない新球は有効だ。また大学時代は練習でしか投げていなかったチェンジアップも実戦レベルに改良中。「2月1日の紅白戦が励みです。実力を試したくてプロに入った。打者がどういう反応をするか楽しみ」。150キロ超の剛球が魅力の本格派は「対戦」を心待ちに右腕を磨いている。【鎌田良美】