日本ハムが17日、2月1日から始まる春季キャンプの振り分けを発表した。右手首を痛め調整遅れが心配されていた清宮幸太郎内野手(18)は、マシン打撃をこなすなど順調に回復していることから、2年連続で米アリゾナでの1軍キャンプ参加が決定。注目のドラフト1位吉田輝星投手(18=金足農)は、他のルーキー7選手とともに、沖縄・国頭で行う2軍キャンプからのスタートが決まった。

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右手首痛での調整遅れが心配されていた清宮の1軍キャンプスタートが決まった。球団が17日、2月1日から始まる春季キャンプの振り分けを発表。2年目の大砲候補は、マシン打撃をこなすなど順調に回復していることから、2年連続で米アリゾナでの1軍キャンプ参加が決定した。

2年目を迎えた清宮は、大逆転で1軍キャンプスタートを決めた。この日、自主トレを行う千葉・鎌ケ谷の2軍施設で、2日連続でマシン打撃や近い距離から緩い手投げの球を打つショートゲームを敢行。計82スイングで汗を流したが、痛めている右手首に異常は見られず「このまま順調にいけば、できると思います」と、キャンプイン後のフリー打撃や実戦参加に意欲を見せた。

ケガに苦しみ、惜しまれながら土俵を去ることになった横綱稀勢の里の姿に、自らを重ねた。「僕たちには計り知れないほどのプレッシャーがあったと思うけど、それでも横綱としての姿を貫いた」。忘れられないのは、初優勝した17年春場所という。「あの時はすごく格好良かった。僕は横綱という立場じゃないけど、いずれは(ケガとか)そういうことを言っていられない時期も来る」。故障を抱えながら毅然(きぜん)と戦う姿からプロ根性を学び「僕もしっかり向き合いながらできれば」と、前を向いた。

1月の新人合同自主トレ中に右手親指を痛めて迎えた昨年の春季キャンプでは、アリゾナで1度もフリー打撃に参加できなかった。今年は現地時間の9日に紅白戦、11日に韓国NCとの実戦が組まれており、吉村ゼネラルマネジャーは「野手は、アリゾナで実戦に出られるメンバーを連れて行く。判断として、本隊の1軍メンバーとやらせるということになった」と、説明した。

年明けから打撃練習を再開し、まだ日は浅い。そのぶん、ダッシュなどの走り込みに時間を割いてきた清宮は「しっかり動けていると思うし、充実したトレーニングができている。オフ前より、良い状態になっていると思います」。今月28日の渡米まで、前進を続ける。【中島宙恵】

◆清宮の昨季キャンプVTR 新人合同自主トレ中の1月18日に右手親指を負傷し、右手母指基節骨骨挫傷と診断された。キャンプ前に一時、ティー打撃などを再開したが、2月1日からの米アリゾナキャンプでは打撃練習回避が続いた。現地10日の練習試合で実戦デビューも、途中出場で一塁守備のみ。同日にティー打撃を再開し、2次キャンプ地の沖縄に入ってから、2月21日に初の屋外フリー打撃を実施。実戦デビューは同24日の中日とのオープン戦(北谷)だった。