ヤクルト石川雅規投手(39)が、巧みな投球術をみせつけた。楽天戦の2番手としてオープン戦初登板。2回を1失点に抑えた。

楽天ブラッシュと対した2打席に「らしさ」が詰まっていた。3回先頭では、内角高めの直球でファウルを誘い、0-2から外角低め120キロのシンカーで空振り三振を奪った。4回は2死一、二塁で対戦。初球の118キロシンカーは低めに外れたが、2球目も低めのシンカーを続けて空振り。3球目、思い切って内角を攻めた125キロカットボールが死球になった。帽子を脱いで謝った石川は「死球は出したくないのが本音。でも厳しいところを突いて抑えないと。いつも厳しく、と思っている」。言葉通り、2死満塁で銀次を果敢に攻め、内角のシュートで空振り三振に仕留めた。

ベース板をいっぱいに使うコーナーワーク。闘争心。しつこさ。三位一体で両立しているから勝てる。降板後、ブルペンで51球を投げた左腕は「ローテに入れるように、アピールして結果を残すしかない」と淡々と話した。【保坂恭子】