♪ああ~長崎は~今日も雨だった…はやめて! 広島大瀬良大地投手(27)が1日、故郷長崎で行われる3日西武とのオープン戦開催を、てるてる坊主に祈願した。昨年も登板し、最多勝利、最高勝率の2冠につながる起点となった縁起のいい球場。1日時点の降水確率は80%で、中止なら登板プランの変更を余儀なくされる。初の開幕投手に向け、水をさされたくないところだ。

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マツダスタジアムのブルペンで44球を投げた大瀬良は、顔から汗を噴き出しながら引き揚げてきた。故郷長崎で3日先発予定の西武戦に向け、手応えは十分。「(開幕投手を)目指してやっているので、結果も内容も伴わないと。いいものを見せて、選ばれるようがんばりたい」。好投すれば目標にグッと近づくことは、わかっている。

実は長崎を苦手にしているが、縁起のいい場所でもある。長崎日大1年の秋に公式戦初登板で打たれたのがこの球場。だがこれが飛躍のきっかけとなり、3年夏の甲子園出場につながった。昨年も3月4日西武とのオープン戦に登板。3回6安打3失点と打ち込まれたが、シーズンは最多勝利(15勝)、最高勝率(6割8分2厘)の2冠に輝いた。今年も、この地を経て次のステップに進みたい。

球場が長崎・大村市の実家から車で1時間程度の距離にあり、友人、知人ら約100人が応援に駆けつける予定。「元気な姿を見てもらって、自分とカープを応援しようと思ってもらえるように」と燃えている。昨年打たれた分、余計にいいところを見せたい。

敵は西武というより、雨だ。長崎は流行歌にあるように雨の多い地域で、3日の予想降水確率も80%。試合が流れると、開幕までの登板予定が狂ってくる。予定通りに調整登板ができるかは大きなポイント。ベンチ裏で、てるてる坊主に目と口を入れ「晴れてくれることを祈りたいと思います」と願をかけた。

投手陣をやりくりする佐々岡投手コーチも「何とか消化してほしい」と祈りを込めた。この思い、長崎の空に届くか。【村野森】