開幕投手へ大前進だ。DeNA今永昇太投手(25)が日本ハムとのオープン戦に先発し、4回4安打無失点と好投した。

最速148キロの力強い直球を軸に、毎回の7奪三振。「ストレートを自信を持って投げられた。三振は1つのバロメーター。取れているということは良い方向にあると思います」と納得の表情だ。

初回こそ1死一、二塁とピンチを招いたが、その後は三浦投手コーチの助言で立ち直った。「自分が思うより1つ、2つ前でリリースしないと頭が突っ込むぞ」。上体だけが先に突っ込んでリリースポイントが後ろになり、安定感を欠く悪癖を修正。打者に直球を強く意識させ、低めの変化球で空振りの山を築く内容に、伊藤光捕手も「真っすぐでいけるところまで。菊池雄星みたいなスタイル」と手応えを示した。

2年連続で開幕投手を務めた石田、キャンプから好調の浜口と開幕投手を争う。三浦コーチは「総合的に見て、これからです」と話すにとどめたが、初の大役へ大きくアピールしたのは間違いない。合流する侍ジャパンでも「新しい考え方や発見、アドバイスがあると思う」と貪欲に取り組む構え。昨季は悔しさを味わった4年目左腕は、多くを吸収し、さらに自らを高めていく。【鈴木正章】