阪神ドラフト3位木浪聖也内野手(24=ホンダ)の開幕1軍が内定した。

6日、奈良学園大との練習試合(鳴尾浜)に3番三塁で出場。キャンプから打ち出の小づち状態のルーキーは、3二塁打の3打数3安打、2打点と火を噴いた。甲子園ので1軍練習を終えて視察した矢野監督は開幕1軍スタートを示唆した。

右へ左へ止まらない。1回、無死一、二塁から左翼線へ適時二塁打を放つと、3回にも左翼線二塁打。そして5回には2死一塁から右翼線へ適時二塁打。格下相手でも容赦なく「チャンスの時は返したい気持ちがあるので、より集中できる。タイムリーを打ったのは2軍戦であっても結果が出て良かった」。プロ注目の長身左腕菅田から3二塁打と圧倒した。

さすがの矢野監督も驚きを隠せない。キャンプから実戦11試合で26打数14安打、打率はなんと5割3分8厘! 前日5日に2安打するなど2度のシート打撃でも合計4打数4安打と止まらない。指揮官は「想像を超えているよね」と感嘆し、現実味を帯びてきた開幕1軍も「外す理由がないでしょ。今のままじゃ」。開幕メンバーの1人として指を折る。

バットだけではない。この日は三塁で出場したが、本職の二遊間に、一塁と内野はオールOK。矢野監督は「そういう選手がいてくれるというのはありがたい」とうなずく。阪神の新人開幕1軍入りは14年梅野から18年島田まで5年連続だが、スタメンとなれば04年鳥谷、12年伊藤隼、16年高山ら限られた選手だけ。どこまで突き進むのか-。木浪は「今はアピールするしかないので、必死にやるだけです」と浮かれた様子は一切ない。【桝井聡】