令和の主役は俺だ!! 広島ドラフト1位小園海斗内野手(18=報徳学園)が新元号が発表された1日、2軍での出発を誓った。00年苫米地以来の高卒新人での開幕1軍も、3月31日に選手登録を抹消された。2日ウエスタン・リーグ中日戦でプロ実戦デビューする見込み。プロ初の“降格”も、黄金新人が再昇格に向けて走り始める。

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新元号発表日に、広島の新時代を担う逸材が2軍で再スタートを切った。前日3月31日にプロ初の“降格”を味わった小園は、下を向くことなく前を向いている。2日ウエスタン・リーグ中日戦でのプロデビューを待ちわびながら、再び1軍の舞台へ戻る意欲を燃えたぎらせている。

「1軍では出られないので、試合の感覚もなくなってしまう。やっぱり試合に出たい気持ちが強かった。でも、1軍でやりたい気持ちはもちろんある。そこを忘れずにやっていきたいです」

前日3月31日の1軍練習後にマツダスタジアムの荷物をまとめ、広島市内の1軍大洲寮から廿日市市内の大野寮へ引っ越した。当初は1次キャンプのみだった1軍同行を自らの力で2次キャンプ、オープン戦、そして開幕まで残り続けた。「打てないことも多く、悔しいことも多かった。でもある程度はアピールはできたかな」。2月1日のキャンプインから2カ月間、18歳が得たものは計り知れない。

3連覇したチームの高いレベルの中で揉まれた。高い技術、パワー、スピードを体感。主力選手が早出や居残り練習する姿も目の当たりにした。開幕戦はベンチ入りし、試合前のセレモニーにも参加。独特の緊張感の中、ベンチから戦況を見守り、遊撃田中広と自分の姿を重ね「緊張するだろうな」と確かな自信を身に付ける必要性を感じた。

2軍でゆっくりするつもりはない。早期昇格を目標に掲げる。首脳陣からも「いつでも準備できるようにやっておけよ」と言葉をもらった。「結果をしっかり残して、いつでも呼んでもらえるように準備したい。一番に呼んでもらえるように。自分次第だと思っています」。新元号「令和」の時代を担う逸材。2軍降格に下を向いている暇などない。元号が変わる5月1日までの再昇格も諦めない。【前原淳】