DeNAドラフト1位ルーキー上茶谷大河投手(22)が、聖地でプロ初勝利を飾る。8日、先発予定の9日阪神戦(甲子園)に向けて同球場で投手練習に参加した。

京都学園時代には、甲子園出場はかなわなかった。「すごく憧れていた場所。でも投げる場所、球場はどこでも関係ない。自分の投球をするだけ」と聖地特有の「ヤジ」にも動じない。

7歳の頃、1度だけ甲子園で試合を観戦した。それが05年夏の甲子園決勝の駒大苫小牧-京都外大西の一戦。ヤンキース田中の激闘を目に焼き付けていた。「スタンドで見るのと、実際にグラウンドに立つのでは違うなって。甲子園はすごいなって思いました」と気持ちを高めた。

初登板となった2日ヤクルト戦(神宮)は7回6安打1失点と試合をつくったが、勝ち星を手にすることができなかった。かつて現役時代に「虎キラー」と称された三浦1軍投手コーチは「神宮でも膝元にいい球を投げていた。大丈夫でしょう。7回まで投げて、ぜひとも、甲子園ならではのジェット風船をマウンドで見てほしい。マウンドでしか360度の光景は見られないから」とエールを送った。上茶谷は「早く勝ちたいです」と気合を入れた。【栗田尚樹】