もっと、も~っと、タケモット! 青森・八戸市出身の東都大学野球リーグ駒大・竹本祐瑛(ひろあき)投手(3年=八戸西)が、同学年でプロ野球ロッテで活躍する三沢市出身の種市篤暉投手(20=八戸工大一)の背中を追う。

今季リーグ開幕週、亜大との第2戦(9日)では公式戦初先発で6回2安打2四死球1失点。中1日で迎えた第3戦でも、先発で4回5安打無四球1失点(自責0)と好投した。23日の中大戦では3回途中で降板したが、全6戦中5試合で先発を任される信頼は勝ち得ている。「四死球を少なく、先頭打者を打ち取っていくことを重要視。良い投手がいるので1イニングでも1人でも長く投げたい」。勝ちには恵まれていないが、次こそリーグ初勝利に挑む。

白銀中時代から何度も対戦してきた種市の存在も刺激の1つだ。中3の県大会1回戦では優勝した三沢二中の種市と0-1の熱戦。高3春には県大会準決勝で6-3と勝って勢いに乗り、優勝に導いた。「中学から投げ合ってきましたが、だいぶ先を行かれてしまいましたね。プロで活躍するのはすごい」。今は種市の動画を見て、勉強することも多々ある。「フォークが決め球であっても、大事なのは真っすぐというのを教えてくれる。自分も回転をしっかりかけたストレートを一番意識しています」。最速は高校時代から3キロ増の145キロ。変化球も交えた投球テンポの総合力で勝負する。

昨春の1イニングだけの登板だった男が、186センチ、93キロの体格を生かして躍進の1歩を踏み出した。チームは勝ち点を落として苦しいスタートも、駒大の14年秋以来9季ぶり優勝も諦めない。エースになって、チョ~ダ~イ。【鎌田直秀】