巨人原辰徳監督(60)が“働き方改革”を遂行した。前夜3日のナイターから一夜明けた4日、午後2時開始のデーゲームの試合前全体練習を限定廃止した。通常のフリー打撃、ノック、走塁練習など全てを取りやめ、選手個々にコンディション管理を委ねた。

グラウンドには打撃ケージは用意されず、各自のランニング、キャッチボールなどで体をほぐした。丸、坂本勇、阿部らは軽めのティー打撃のみで調整。球場入り時間も通常よりも1時間以上遅らせて休養を優先した。試合直前のシートノックも行わず試合に備えた。

この日は10連戦の8試合目。デーゲームとナイトゲームが不規則に続き、かつ長距離移動も伴う。原監督は就任後、常々「コンディション管理の重視」を強調していた。日本球界では日本ハムが福岡からの移動ゲームとなった4月13日ロッテ戦(札幌ドーム)で試合前の練習を取りやめたが、巨人では初の試み。日本球界でも珍しい事象といえる。

試合は1点ビハインドを7回に丸の2点適時打で一時逆転。その裏に追い付かれ、今季初の延長戦に突入した。3時間46分に及んだ接戦の幕切れは、延長10回に野上が、2死二塁からバティスタにサヨナラ打を浴びて連敗。6カードぶりの負け越しとなった。原監督は試合前の練習を行わなかったことについては「チームの中での最善策ですね。2時プレーボールという中で最高の状態にしようということですね」と説明した。