日本ハムが逃げ切りに失敗した。4日のロッテ6回戦(ZOZOマリン)は、土壇場で試合をひっくり返された。6回に4年目、平沼翔太内野手(21)の右前適時打で一時は勝ち越しも、1点リードの終盤8回に百戦錬磨の宮西が乱れた。1死から2連続長打で追いつかれ、4番井上に勝ち越し打を許す。前日3日西武戦で積んだ貯金1を吐き出し、順位は2位タイのままだが、勝率は5割に逆戻りした。

若い力でもぎとった1点は、勝利に届かなかった。1-1の6回1死一、二塁。4年目の平沼が、チャンスをものにした。先発ボルシンガーの初球を捉えた。思い切り振り抜いた打球は、一時勝ち越しとなる右前適時打。プロ19試合33打席目で初打点をマークした。試合に敗れ、喜びは半減も「初安打の時よりは」と照れ笑いを浮かべ「先輩がつないでくれたチャンスだったので。タイムリーが出たことで、1つ自信になった」と前を向いた。

王柏融が離脱した打線で、若手が起爆剤と期待されている。平沼は前日プロ初のマルチ安打、この日は初打点と、レアードが抜けた三塁でアピール。この日、2年ぶりに1軍昇格した郡は「9番捕手」でスタメン出場し、3回の第1打席にプロ初安打を放った。栗山監督は「こういう状況の時は勝ち切るしかなかった。若いとかじゃない。活躍してくれると信じてやっている」と期待を込め「明日は頑張ります」と続けた。平成から令和をまたぐ10連休は終盤、5割から仕切り直しとなった。