まさかだった。DeNA先発の東克樹投手(23)が、自己最短&ワーストの3回8失点でKOされた。

新人王を獲得したルーキーイヤーの昨季、6戦5勝と負けなしの巨人相手に打ち込まれた。「初回、先頭打者を出塁させ、うまく波に乗ることができませんでした。また、追加点を与えてはいけない気持ちが強くなり過ぎ、制球を乱してしまいました。序盤に大量失点をしてしまいチーム、リリーフ陣に申し訳ないです」と反省の言葉を並べた。

言葉通り、波に乗り切れなかった。初回先頭を出塁させると、次打者の坂本勇に先制の2ラン。この回、いきなり4安打3得点と高めに浮いたボールを捉えられ、37球も要した。2回は無失点に抑えたが、3回に捕まった。2死二塁からは再び、坂本勇に2ランを被弾。昨季対巨人で防御率1・33をマークした「巨人キラー」が、誰も予想しなかった姿でマウンドを譲る形となった。

待望の今季初登板を勝利で飾ることができなかった。左肘の違和感で、キャンプは2軍スタート。2月上旬に「痛みとか、張りはないけど…。まだ投げることに怖さがある」と話していたが、順調にリハビリをこなしてきた。3月21日のイースタン・リーグ巨人戦(ベイスターズ球場)で実戦復帰すると、直近の4月29日の同リーグ日本ハム戦(鎌ケ谷)では、7回1安打無失点。文句なしの成績で1軍行きの切符をつかんだが、悔しさが残るマウンドとなった。

10連戦の最終戦を落とし、これでチームは4連敗。東に先発を託したラミレス監督は「みんな期待していたと思う。その中で、残念な結果になったが、ポジティブな面を見れば、スピードも出ていたし、球種の使い方も良かった」と今後に期待した。1日の休みを経て、8日は新潟で再び巨人戦。同監督は「リフレッシュして頑張りたい」と先を見据えた。【栗田尚樹】