連敗ストップにも楽天平石洋介監督(39)の表情は硬いままだった。今季最多20安打。「打つ方は良かった」としつつ、同点で迎えた7回の攻撃について聞かれ「どう見てもミスでしょう」と厳しい口調で振り返った。

無死満塁から嶋の痛烈な打球が中堅後方へ。オリックスの中堅手西浦が猛然と追いかけ、わずかに及ばなかった。二塁走者の銀次は背走する西浦と打球が重なって見える位置だっため、ノーバウンドで捕球したかどうかのジャッジに遅れが生じた。少し戻るような形になってから走り出し、本塁生還は難しいタイミングとなったが、一塁走者のオコエがすぐ後ろまで来ていたため三本間で挟まれてアウトになった。

平石監督は「銀次は(西浦とボールが)縦位置で捕ったかどうかの判断が難しい部分もあった。戻ってしまったところもある」とした上でオコエについて「前の走者を全く見ていない」と語気を強めた。三塁に残ったオコエは1死二、三塁から辰己の遊直で飛び出して併殺。「普通に考えたら2、3点は取れた」という状況から、勝ち越しはしたものの1得点にとどまった。

直前の無死一、二塁から三塁線に絶妙なバントを決め、自慢のスピードで内野安打として好機を拡大していたオコエ。平石監督は「アグレッシブにいくのはいい。ただ、いい走塁をするためには、もう少し視野を広げないといけない」と課題を指摘した。