日本ハムが楽天10回戦(札幌ドーム)に大敗し、今季2度目の3連敗を喫した。先発の金子弌大投手(35)は3回7安打4失点(自責3)と試合をつくれず、3敗目。「どの打者にも際どいところに投げきれず、追い込んでからうまくいかなかったし、粘られた時に根負けしてしまった」と、リズムに乗りきれないまま、KOされた。

降板までに与えた2四球が、ともに痛かった。初回は2死無走者から3番浅村に四球で歩かせ、4番ウィーラーと5番銀次に連続二塁打を浴びて2失点。その裏に打線が1点を返してくれたが、3回は今江に右前適時打を許して再び2点差とされ、さらに2死満塁の場面で新人辰巳に押し出し四球を献上。3点ビハインドとなった瞬間に、勝機は限りなく、しぼんでいた。

今季、チームの逆転勝利は通算20勝のうち5勝だけ。はね返した最大の得点差は2点と反発力が乏しい。この日も悪いデータを覆せなかった。打線は今季初先発の塩見を打ち崩せず、3得点を奪うのが精いっぱい。試合の主導権を奪い返せない間にリリーフ陣も失点を重ねてしまった。

シーズン前半のヤマ場となる5週連続6連戦の初戦は、先行逃げ切りを許す、今季の負のパターンにはまった。3連敗は約1カ月半ぶり、借金生活は約1カ月ぶりで順位も3位から5位に転落。栗山監督は「1つ1つ、しっかりやっていくしかない。どういう展開でも勝ちきらないといけない」と声を絞り出した。【木下大輔】