DeNA山崎康晃投手(26)が、プロ野球史上最年少で、史上15人目の通算150セーブを挙げた。入団1年目から守護神に抜てきされ、5年目で節目に到達した。初セーブは15年3月31日の広島1回戦(横浜)。いくつもの修羅場を乗り越えてきた身長179センチのハマの小さな大魔神。高い女子力? が、大記録を支えたのかもしれない。

山崎は「プロに入って、風呂の時間が長くなったと思います。試合の日は、多い時で、4、5回入ります」と驚きの生活を送る。「まず球場に来て、1回。そして練習後に、1回入ります。治療が始まる前にも、2回入るんですよね。シャワーで体を流して、風呂に入っているだけなんですけど。何かしている時間の方が、時間忘れていたりする。あ、それで、試合終わってからも入るので。下手したら、5、6回かも」と笑う。

きっかけは、初セーブを挙げた後の、何げないバスタイムだった。「試合後、湯船で体を休めている時、ピッチングを思い出して、こんなことあったり、こんな歓声あったな、という優越感に浸る時があった。自分へのご褒美というか、いい時間だなと思って、そこから多くなったと思います」。守護神だからこそ味わう独特の緊張感、孤独感を浴槽で洗い流してきた。

もともと、ルーティンは作らない主義だった。「ルーティンを作ると、それに左右されてしまう。あれを食べないといけないとか…。大きいルーティンは作らないようにしていたけど、風呂の時間だけは長くなりましたね」。極上の時間もあれば、悔しさで涙を流す日もあった。ただ今日は「い~い、湯・だな・アハハ」と、声が聞こえてきそうだ。【栗田尚樹】

▼通算150セーブ=山崎(DeNA) 17日の広島15回戦(横浜)で今季17セーブ目を挙げて達成。プロ野球15人目。初セーブは15年3月31日の広島1回戦(横浜)。26歳9カ月での達成は09年永川(広島)10年馬原(ソフトバンク)の28歳7カ月を抜く史上最年少。登板275試合は、09年クルーン(巨人)250試合、10年馬原267試合に次ぐ3位のスピード。5年で達成は09年クルーンに並ぶ最速記録で、日本人投手では初めて。