日本ハム清宮幸太郎内野手(20)が、2試合連続適時打を放った。21日のロッテ17回戦(札幌ドーム)で、7点を追う2死一、三塁から右前適時打。前日20日に放った約1カ月ぶりの安打からの復調気配を継続させた。チームは終盤に猛追したが、初回の大量7失点が響き連勝は「5」で止まった。

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初回の7失点が重くのしかかっていた2回2死一、三塁。打席に入った清宮が、嫌な流れを振り払う一打を放った。ロッテ先発種市に直球2球で追い込まれたが、ファウルで食らいつく。4球目。「追い込まれていたので変化球の頭もありつつ、何とか粘れた」。外角の変化球に反応し、右前へと運ぶ適時打。33打席ぶり安打から一夜明け、この日の第1打席で良い流れを継続。「それ(2試合連続安打)は良かった」と納得した。

第2打席以降は無安打に終わり、追撃の芽を生み出せなかった。8回に2点を返して4-9とし、なお1死一、二塁で迎えた第4打席は三塁ゴロ。「せっかく良い流れだったので、打てればなと思った」と悔やんだ。栗山監督は「その後の打席が気になる。そこを彼がどうしていくか」と委ねた。

この日は3試合連続で早出特打を敢行した。「前は(打球が)前に全然飛ばなかった。それに比べたら良くなっている」と前進を感じている。「(打席で)リラックス出来ているかな。打球うんぬんより、自分のスイングをしっかりやろうと」。1本ずつ積み重ねるしかないと、意識の置き所も変わった。

首位浮上に欠かせないキーマンからの反撃も実らず、チームは6試合ぶりの黒星を喫した。昨年10月10日から続けていた札幌ドームでの対ロッテ連勝も10でストップしたが、後半戦6戦目で喫した1敗目。チームの状態は悪くない。清宮が上昇気流に乗れば、その勢いがさらに上向くのも間違いない。【田中彩友美】