必殺仕事人でガッチリと3位をキープした。楽天石橋良太投手は1つのことだけを意識した。「とにかく低めを突いていこうと思った」。7回2死一塁、日本ハム中田を追い込むと、ワンバウンドになりそうなカットボールで遊ゴロに打ち取った。7回1安打無失点。4度、カウント3-0にしたが四球は1個だけ。初球から厳しく低めに投げ込み、二塁を踏ませなかった。

最後まで自らの仕事を全うした。お立ち台に上がると、スタッフからお願いをされた。「この後の花火大会のことを言ってくださいと言われて…」。この日は楽天生命パークで試合後に花火大会を開催。もう1人のヒーロー・ブラッシュが「サイコーデース!」の絶叫を3連発でとどろかせ、マイクが回ってきた。

球場全体に石橋の「最高です」を期待する空気が充満。それをいなした。「これからも頑張ります。この後の花火大会楽しんで帰ってください!」。球場を沸かせるチャンスだったが「最高ですを言ったら、その後に花火のことを言えなくなるんで…」と誠実にお願いを遂行した。

投球も、対応も求められた役目を見事に遂行。平石監督は「持ち味をしっかり出してくれた」とたたえた。仕事人の働きで3連勝。3日からのソフトバンク、西武との直接対決で猛追態勢に入る。【島根純】