メッセ絶賛の右腕に注目!! 阪神が今秋ドラフトの上位候補として、最速148キロ右腕の大商大・大西広樹投手(4年=大商大高)をリストアップしていることが20日、分かった。今年3月には阪神2軍とプロアマ交流戦で対戦し、5回無失点の好投を披露。同カードに先発して今季限りでの現役引退を表明したランディ・メッセンジャー投手(38)も投球術を称賛していた。剛腕お墨付きで、秋の注目株の1人になる。

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阪神は、日米通算102勝右腕で今季限りでの現役引退を表明したメッセンジャーが絶賛していた大学生右腕をターゲットに定める。大商大・大西が今秋ドラフト上位候補にリスト入りしていることが判明した。

すでに鮮やかな“お披露目マウンド”を済ませている。今年3月15日、阪神2軍と大商大のプロアマ交流戦に先発登板。北條、陽川らから4三振を奪うなど、5回を内野安打2本に抑えた。若虎を無失点に抑えた力投に、先発していたメッセンジャーもびっくり。「スピードを変えたり変化球を交ぜて、阪神打線を抑えていた。すごくいい仕事をしていたね」と手放しで褒めた。

大西は力強い腕の振りから投げ込む最速148キロの直球と、変化球も交えた制球力が武器だ。阪神2軍相手に好投した直後の3月30日も、オリックス2軍とのプロアマ交流戦に先発。ソロ本塁打を浴びたが12三振を奪う快投で7回5安打1失点。プロの打者相手に好アピールを続けた。球団関係者も「コントロールもまとまっているし、変化球もいい」と説明。プロでも通用する見立てで、評価を高めた。

マウンドで見せる負けん気の強さと熱いハートも魅力だ。関西6大学リーグでは5度の優勝を経験し、最優秀投手賞には4度選出。優勝をかけた一戦など大事な試合を任されることも多く完投能力も高い。17年の全国大学選手権に出場してから、4度の全国大会も経験。大舞台での勝負強さを発揮するのもプロ向きだ。

阪神は1位の有力候補として、今夏の甲子園で準優勝に導いた星稜(石川)・奥川恭伸投手(3年)を位置づける。また、最速163キロの大船渡(岩手)・佐々木朗希投手(3年)も候補だ。そんななか、メッセンジャー氏に褒められ、奈良出身と地元関西の好投手も堂々と上位候補に名を連ねている。

◆大西広樹(おおにし・ひろき)1997年(平9)11月8日、奈良県香芝市生まれ。大商大高では1年夏からベンチ入りし、甲子園出場はなし。大商大では1年春からリーグ戦に出場し、最優秀投手賞4度、ベストナイン2度受賞。最速148キロで持ち球は直球、スライダー、フォーク、カットボール。176センチ、84キロ。右投げ右打ち。