ソフトバンク工藤公康監督(56)が29日、FA権を行使した福田秀平外野手(30)の「残留交渉」に自ら臨んだ。

福岡ヤフオクドーム(福岡市中央区)で直接会談。スーツ姿の福田は約1時間の会談を終え「監督とはいろんな話はしました。内容は極秘で。すべて極秘でお願いします」としながら、工藤監督は「ぜひ、来年もやりたいです。必要です、と気持ちを込めて言わせてもらいました」と残留を熱烈にアピールした。

工藤監督は前日28日にも「うちにいてほしい選手」とアピール。さらにこの日も「あらためて戦力であることはもちろん、ベンチでも声を出したり、選手を鼓舞してくれて日本一に貢献してくれた」と高い評価を伝えた。また「ボクも(FA移籍の)経験があるのでいろいろ考えるところであるでしょう。しっかり考えてもらいたい」と福田の心境も察しながら、残留を希望した。

福田は「工藤監督は大好きですし、前の秋山監督と工藤監督が1軍で使ってもらったおかげでFA権をとらせてもらいましたし、感謝してます」と恩を感じていることを口にした。

今後はソフトバンク残留も選択肢に入れながら、他球団との交渉が解禁となる11月3日も楽しみにする。すでにヤクルト、ロッテ、中日が獲得の意志を表明していることに「報道されて、うれしいです。『まじか』と思うくらい。とにかくいろんな球団の話を聞いて、自分で悩んで結論を出したい」と話した。【浦田由紀夫】