ソフトバンク和田毅投手(38)が11月1日からの宮崎での秋季キャンプで「先発完投」スタイルの復活を目指す。30日、ヤフオクドームを訪れたベテラン左腕は「秋季キャンプは2010年以来かな。今季は久しぶりにいい感じで終えたシーズンだったし、3週間、来年に向けての準備にしたいので、参加させてくださいとお願いした」と、ベテランながら若手中心の「特訓」の場とされる秋季キャンプ参加を「志願」した。

目標を立てた。今季は先発して5、6回で降板することが多かった。「来年はこのイニングを伸ばしたいし、もっと言えば完投できるくらいにしたい。そういうトレーニングを目指して、結果的に7回、8回まで投げられればいい」。さらに「1年間を通してローテーションを守って、起用されやすいようにしていきたい」と年間通してのスタミナ強化も視野に入れる。

秋季キャンプに参加した10年の翌年は開幕投手を務め、リーグ連覇と日本一に貢献してメジャー挑戦へと駆け上がっていった。17年の秋季キャンプは参加せず、翌18年は左肩痛で1軍登板がなかった。「もう来年はスタートしている。秋しかできないこともある。12月、来年1月の自主トレにも生かせるものにしたい」。来季は39歳だが「若手投手とも競争していく」とキッパリ。「松坂世代」の左腕が「初心」に戻って収穫の秋に向かう。【浦田由紀夫】