ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指すDeNA筒香嘉智外野手(27)が15日に申請手続きを行うことが14日、分かった。18年オフに改定された同システムの申請締め切りは12月5日まで。近年では、同制度でメジャー移籍を目指す日本人選手は12月に入っての申請が多かったが、異例の早期申請に踏み切る。

申請受理後、NPBコミッショナーがMLB側に通知し、その翌日から30日間が、メジャー球団との交渉期間となる。今オフのFA市場は多数の大物選手が控え、動きが停滞することが予想される。またGM、監督が代わった球団が多く、チーム編成の遅れも懸念される。その状況下で12月にポスティング申請すれば、決定が年明けまでずれ込む可能性が高い。そうなれば、筒香の来季に向けたコンディショニングを含めた準備に支障をきたす恐れがある。代理人を務める米大手エージェント会社「ワッサーマン・メディア・グループ」のジョエル・ウルフ氏(49)との連係の中で、今回の申請時期が決まった。

メジャーの球団幹部や代理人が集結するウインターミーティングは12月9~12日(日本時間10~13日)に開催される。同ミーティング前に売り込み、事前交渉を仕掛けてから、開催期間中に一気に契約をまとめるプラン。12月中旬までに来季の所属球団が確定すれば、キャンプ中の拠点や、シーズン中の自宅などに早めに着手。諸手続きを終え、年内から腰を据えて来季に向けたトレーニングを再開することができる。メジャー移籍が最大の目的ではない。メジャーで活躍するための早期申請を決断した。

◆ポスティングシステムの申請 期間は11月1日~12月5日。MLB事務局が契約可能選手を全30球団に通知後、譲渡金支払い意思のある球団と30日間交渉できる。昨オフは菊池(西武)がこの制度を利用し、12月3日に申請した。過去には00年イチロー(オリックス)が11月1日、06年松坂(西武)が11月2日に申請したこともあるが、13年オフの新制度後は13年田中(楽天)15年前田(広島)17年大谷(日本ハム)ら日本人選手はすべて12月に申請をしている。