一瞬たりともポジションは譲らない! 阪神大山悠輔内野手(24)が5日、兵庫・西宮市の球団事務所で契約交渉を行い、1700万円増の年俸4700万円で更改した。

今季は初の開幕4番を任されて、3年目で初めて全試合出場を果たした。来季はボア&マルテの助っ人コンビと一、三塁を争うが、フルイニング出場を目標に掲げ、一歩も引く考えはなかった。(金額は推定)

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一瞬たりともポジションは譲らない! 阪神大山悠輔内野手(24)が5日、兵庫・西宮市の球団事務所で契約交渉を行い、1700万円増の年俸4700万円で更改した。今季は初の開幕4番を任されて、3年目で初めて全試合出場を果たした。しかしシーズンを通して、4番の座を守り切れず、「悔しいシーズン」と表現した。

「僕の成績がチームの勝敗。(自分が)打てば勝てますし、打てなければ負ける。本当に大事な打順を打っていたなと、すごく感じた。しんどい部分はありましたけどその分、プラスになる部分も多かった。この経験をどう生かすかは自分次第だと思う」。

苦い経験を踏まえ、来季の目標に「143試合フルイニング出場」を掲げた。「(途中交代の)悔しさはあった。その気持ちは忘れてはいけない。来年はしっかり、全部グラウンドに立てるように」。実現のためには、強力なライバルとの戦いも待っている。契約合意した新外国人ボア、2年目を迎えるマルテと一、三塁で争う。「そこはしっかり勝たないといけない」と言い切った。ポジションを失えば、フルイニング出場の目標はその瞬間に幻となる。

交渉の席で、球団から「4番サード」の死守を厳命された。同席した谷本球団副社長兼本部長は「『サードで4番は死守してくれ』と言いました。今年をスタートに、『真の4番』になってくれというメッセージを…」とやりとりを明かした。大山は「ムダになる試合、経験はない。出場した試合、全部がプラス」と自分に言い聞かすように言った。重圧や悔しさを力に変え、大きな壁を乗り越えていく。【奥田隼人】