来年こそ新人王に「輝」いてみせる。日本ハム吉田輝星投手(18)が13日、東京都内の野球殿堂博物館で始まった企画展「野球報道写真展2019」のオープニング見学会に出席。6月の交流戦でプロ初勝利を挙げた際の写真パネルなどに、サインを書き入れた。

今年の漢字1字に「打たれて悲しかった」と「悲」の文字を挙げた右腕は「(来年は)輝ですね。できればいいなというのは新人王」と自身の名前のような活躍を誓った。

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約11カ月ぶりに野球殿堂博物館を訪れた吉田輝が、来季の目標をはっきりと口にした。「来シーズン一番できればいいなというのは新人王。そこは目指して1年間頑張りたい」。1年目の今季は4試合に登板し1勝3敗で、防御率は12・27と不本意な結果に終わった。資格を残す新人王に向け「反省を生かしてオフで鍛えたい」と気持ちを高めた。

この日出席した写真展にはプロ初勝利を挙げた6月12日広島戦(札幌ドーム)で投球する姿の写真パネルが展示されていた。「バランス悪いですね、投げ方が」と辛口の自己採点をしながらサインを書き入れた。そのパネルと、昨夏に金足農で甲子園準優勝を果たした当時の写真に挟まれる形で記念撮影も行った。今年1月にもこの場所を訪れ、見るのは2回目だが「こっち(昨夏)の方がフォームがいいな。しっかり(左足に)体重が乗っている。(初勝利の時は)かかと体重ですね」と、投球フォームを自己分析していた。

偉大な記録を成し遂げた先輩の存在も、刺激になった。自分以外の写真で一番印象に残ったものに、宮西の写真を挙げた。4月13日ロッテ戦(札幌ドーム)で前人未到の300ホールドを達成した際の写真パネルを見て「かっこいいなと思った。自分も球界を代表するような投手になりたいと思う」と力を込めた。

見学後、報道陣から今年の漢字1字について問われると苦笑い。一瞬考えて「『悲』ですかね。(登板した)4試合中3試合で打たれたので、常に悩んでいたというか、考えすぎてしまった。来年は絶対悲しい思いをしないようにしたい」と巻き返しを誓った。「(来年は)輝ですね。輝けるように」。名前の輝星のように、来季マウンドの上で常に輝く。【山崎純一】