世界のGODZILLAロードを歩むぞ! 広島ドラフト1位の明大・森下暢仁投手(22)が7日、広島・廿日市市の大野寮に入寮した。

野球道具など必要最低限の物に加え、中学時代の恩師から授かった元ヤンキース松井秀喜氏について書かれた本「MODESTY 松井秀喜 つつしみ深い生き方」(伊集院静著)を持ち込んだ。寮の部屋は「104」と広島の出世部屋に決定。球界を代表する選手を目指すべく、右腕の新たな野球人生が始まった。

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プロへと歩み出す記念すべき日に、森下は1冊の本を携え、入寮した。「MODESTY 松井秀喜 つつしみ深い生き方」。日米通算507本塁打を放った元ヤンキース松井氏の人間性について記された本だ。年明けに母校・大分市立大東中軟式野球部の林監督から贈られた。「あんまり続けて読むことが得意ではないんですけど、これだけは読んでみようと思っています。監督が何かを伝えたいんだと思います」と語った。

森下は松井氏について、「球界を代表する誰もが知っている選手」と話し、「自分もそうやって、みんなに憧れを持っていただける選手になりたい」と言い切った。寮には野球道具、服、布団、抱き枕など必要最低限のものしか持ち込まなかった。練習の鬼だった同氏のように、野球に集中する環境を自ら整えた。

寮の部屋番号は「104」。過去には沢崎、黒田、小林幹、東出、前田健らを輩出した出世部屋だ。近年では森下が目標に掲げる「新人王」を獲得した野村、大瀬良らもこの部屋を使用していた。偉大な先輩たちの後を継ぐことを右腕は「知らなかったです」と驚き、「頑張ります」と短い言葉で覚悟を示した。

2日には地元・大分市内にある護国神社を参拝し、おみくじで「大吉」を引き当てた。「毎年大吉を引かなかったですけど、久しぶりに大吉を引けたのでよかった」と笑顔。「去年はありがとうございました。今年も頑張ります」と祈願したという。

8日からは新人合同自主トレがスタートする。「最初の入りが本当に大事だと思う。地道にゆっくり自分らしくいきたいと思います」。佐々岡監督から背番号18を託された右腕が、ゴジラ流でエース街道を歩む。【古財稜明】