ロッテのドラフト3位・高部瑛斗(22=国士舘大)が、プロ初実戦で自慢のバットコントロールを見せた。1回の左前打に続き、2回2死満塁では左中間へ走者一掃の三塁打。「やってきたことがたまたま出ただけです」と謙遜しながら話した。

「やってきたこと」は、この1カ月間だけでも濃密だった。入寮後初の休日も朝から1人、マシン打撃をこなした。キャンプでも当たり前のように、何百球とマシンに向き合う。「もちろん、ルーキー同士で一緒にいることも多いですし、楽しいです。でもプロではやっぱり、いかに自分で努力を続けられるかだと思うんです」。

昨秋に東都大学2部のリーグ戦が終わって以来、生身の投手を相手にすることから遠ざかっていた。「まだわずかなタイミングのずれがあります」と7日に話したばかり。さっそく修正してくるあたり、打撃技術は非凡だ。

ただ、左中間に運んだ2打席目、右手に痛みを感じたという。石垣市内の病院で右手有鉤(ゆうこう)骨骨折と診断され、9日に一時帰京する。その練習量は井口監督も認めるほどで、存在感は十分にアピールした。大打者になるために、焦らずに進んでいく。