東京6大学野球の慶大は18日、4年ぶりとなるアメリカ遠征へ羽田空港から出国した。帰国は3月5日の予定で、29日と3月2日にはアリゾナ州スコッツデールでダイヤモンドバックス傘下のマイナーとの練習試合も予定されている。

今年のドラフト候補として注目の155キロ右腕、木沢尚文投手(3年=慶応)は「今年のテーマの1つは年間通して投げきること。いろいろ逆算しながらここまでいいペースできている」と順調な調整をアピール。現地での練習試合は力を試すいい機会になる。「相手はパワーヒッターが多い。真っすぐとカーブの反応を見てみたい。ここで手応えを感じられれば、実際に帰ってきてリーグ戦でも試せる。柔軟に対応して積極的に試しながら投げていきたい」と期待した。

メジャーに憧れも抱く。日ごろからメジャーリーグ中継を見るのが趣味のひとつ。好きな選手はヤンキースのコールとレイズのグラスノー。現地の野球を経験できることは、大きな自信につながるはずだ。「普段なかなか味わえない中で野球ができるのはいい経験。抑え方ひとつでも、持ち帰ってリーグ戦に生かしたい」と飛躍を誓った。

昨年11月に監督に就任した堀井哲也監督(57)は36年前、現役時代に第1回のアメリカ遠征を経験。「監督就任1年目で再びアメリカ遠征とは何かの縁。選手たちは技術だけでなく、取り組む姿勢なども刺激になる」と選手たちの成長に期待を込めた。【保坂淑子】