33歳の阪神上本博紀内野手がチーム唯一の得点となるオープン戦1号を放った。

「6番二塁」で先発し、7回2死走者なしからソフトバンク左腕・川原の初球147キロを強振。左中間テラス席の頭上にあるネットに突き刺した。「特に(感想は)ないです。自分がやることをやっただけです」と口数は少なかったが、一発で仕留めるさすがの技術。ここまでのオープン戦で3安打全てを左投手から放っている。

ポジションを確約された立場でなく二塁を糸原、植田らと争う。昨秋キャンプは志願して3年ぶりに参加。今春キャンプでも若手に交じって汗を流した。矢野監督は「ポン(上本)らしさっていうのは今日も出ていた。いろんなポジションのいい競争が出来ている」と目を細める。鳥谷が去りチームの内野手最年長となった男が、ポジション争いをさらに熱くする。

▽阪神井上打撃コーチ(上本の1発に)「ああいうのを見せられると、いろんな(打線の)パターンも組めるし、あいつの持ち味が出てくる。使い勝手というのも変わってくる。今日みたいな完封負けされそうなところで打ってくれたというのは、印象に強い」