オリックスのドラフト1位左腕、宮城大弥投手(18=興南)が、自己最速を1キロ更新する150キロ、1イニング3者連続三振の強烈な実戦デビューを果たした。

大商大との練習試合の6回に3番手として登板した。3番川中龍太郎内野手(3年=大阪桐蔭)には146キロ直球で見逃し三振。この試合で2打点を挙げた4番福元悠真外野手(2年=智弁学園)は、チェンジアップで空振り三振。今秋ドラフト候補の5番岡沢智基捕手(3年=智弁学園)には変化球2球で追い込み、チェンジアップで空振りの3球三振。笑顔でマウンドから戻った。予定の1イニングを3三振、13球。球場表示の最速は147キロだったが、球団の計測では150キロをマーク。「これって自己最速更新ですか」と、うれしそうに笑った。

2月の宮崎春季キャンプでは、ブルペン投球の球数を制限するなど、体作りに専念してきた。実戦は昨年9月のU18W杯以来、半年ぶりだった。「久しぶりなので、いい投球ができてひとまず安心。こんなに間隔が空いたことがなかったので」と話すが、適応力の高さを見せた。

遠征中の1軍が練習を行った楽天生命パークで報告を受けた西村監督は「高卒ドラフト1位で、いいものは持っている。その中での結果だと思う。これからも順調にいってほしい」と喜んだ。

この日はドラフト4位の前佑囲斗投手(18=津田学園)も7回にデビューし1回を無失点。宮城は「刺激になるが、自分らしく焦らずいきたい」と話した。今後はイニング数を増やし、ファームで、さらにスケールアップしていく。【石橋隆雄】