開幕へ本気モードじゃ! 広島西川龍馬内野手(25)が10日、マツダスタジアムの室内練習場で行われた午前組の練習に参加。最短で6月19日に開幕する可能性がある中、逆算した本腰練習に取り組み始めたことを明かした。

春季キャンプ序盤の練習をイメージして、逆方向への打撃を中心に行うなど、この日からスイッチを切り替え。心新たに、開幕へ前進する。

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西川が目の色を変え、マツダスタジアムの室内練習場に快音を響かせ続けた。最短で6月19日に開幕する可能性が出てきている中で、「とりあえず今日(10日)からそこに合わそうと思って」と気持ちを切り替え、汗を流した。6・19開幕が実現すれば、この日が40日前。「開幕から逆算したら、今日“キャンプイン”でちょうどいいかなと思った」と狙いを明かした。

2月春季キャンプ序盤の取り組みを再現した。「最初から引っ張ると、全部それになって、くせになる。ある程度体を閉めた状態で、なるべく開かないように」。フリー打撃では逆方向を意識し、左翼側へ打球を放ち続けた。マシン相手にはバットを振らず、140キロ超の直球を打席で見て、目の感覚を慣らした。ティー打撃では下半身を強く意識。練習前にはウエートトレーニングで下半身強化も行った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で全体練習がなくなり、1勤1休のペースで練習が続く。「1つの形にこだわらないで、悪くなれば変えてみるのもいいかなと」。バットを寝かせる構えの打撃フォームから、バットの角度の位置を少し高めに変えるなど、限られた環境で試行錯誤を重ねている。

外出自粛中に挑戦してきた料理の腕にも磨きがかかってきた。野菜炒めやもやし炒め、焼きそばなどをつくった。「今度はチンジャオロースを作ろうと思っています」と難度の高い料理にも意欲的だ。この日のフリー打撃でも、打撃投手が投じた外角への際どい投球に「タマネギ2個分ボールです」と野菜の名前が出るほどの力が入ってるようす。栄養管理の成果も上々で、「筋肉量が上がった」と体重は昨年の73キロから79キロまで増量した。開幕へ本腰を入れ、「心技体」を整えていく。【古財稜明】